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「捕まえたか」
「……はい」
あれから五時間経ち私達は毒オウムを捕獲した。
「隊長……。この任務はランクCのレベルじゃありません……」
皆は私の言葉に頷く。
「強くはなかったろ?」
強くはないです。
速かったですがそれも慣れました。
……ただ、口が悪いです。
「ランクは強さと危険度で決まるからな。仕方ない」
晴斗君は始まってそうそうに心を砕かれリタイアした。
エミルちゃんは頑張って捕まえようとするが毒オウムの速さについていけず転けまくっていた。
毒オウムは更にその口の悪さで彼女に追撃をかけて泣かした。
涼子ちゃんは得意の雷の魔力を体に帯びて身体能力を上げて毒オウムを追い詰めるが、魔力が切れる度におちょくられ、挙げ句頭に排泄物を落とされ暴走した。
私は……
言いたくありません!?
何とか捕まえた毒オウムを皆で死なない程度にリンチに……弱らせた。
「……宗谷隊長、討伐じゃダメなんですか?」
確かにこんな生き物百害あって一理なし。
何故、捕獲なんだろ?
「この任務は討伐だ」
『え?』
四人の声がハモった。
「何故かこの任務は討伐なのに捕獲と出される。討伐して問題ない」
「……ふふふ」
涼子ちゃんは不気味に笑うと私から毒オウムを取り上げ天高く投げた。
「くたばれー!!!!」
無数の魔力を雷に換え毒オウムに放つ。
時間にして一分程、彼女は魔力を放ち続けた。
「ぜぇ……ぜぇ」
魔力を全て使い果たし肩で荒く呼吸する。
毒オウムが生きた証を残す様に空から一枚の羽が落ちてきた。
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