兵士のお仕事

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- - - - - - - - - - 「木島 晴斗はどうした?」 私は山賊の根城を殲滅させて宿に帰った。 次の日レイミ達が宿泊しているロビーに来たのだが晴斗の姿がない。 「隊長、これを。」 レイミから私宛ての手紙を渡された。 それは晴斗からの手紙で兵士としてやっていく自信がないと書かれていた。 「エミル=ガブリエフ。行きたい場所があるなら昼までなら許可する。」 「宗谷隊長。彼を探さないのですか?」 手紙にはどこにいるとも書いていない。 探す気もない。 「必要ない。」 「すいません。隊長。私の責任です。」 レイミが頭を下げ謝るが何の責任があるんだろうか。 「レイミ。木島 晴斗には兵士として心構えが足りなかった。それだけだ。」 私は軽くレイミの頭を撫でた。 「じゃ、隊長!デパート行っていいですか?!」 「昼までならな。」 エミルはレイミの手を取り走って行った。 「お前は行かないのか?片倉 涼子。」 涼子は何故かその場を動かない。 「…いえ。私は興味ないので。」 …。 「片倉 涼子。足が震えてるぞ。」 「…魔力の使い過ぎで筋肉痛です。」 正直に答えた涼子はロビーのソファーに座った。 私も行く気がないので座った。 「宗谷隊長、晴斗からの手紙に何が書かれてましたか?」 「気になるか?」 「はい。」 正直だな。 「人を簡単に殺めたレイミに対する恐怖。エミル=ガブリエフの覚悟に自分は凡人だと思い知らされたと書いている。」 正直、私もエミルにそこまでの覚悟があるとは思っていなかった。 「人を殺める事が出来なければ兵士として欠陥品ですか?」 「そんな事はない。前線にいる者だけが兵士ではない。だが私の隊では使えない。」 「だから、晴斗を探さないんですか?」 「ああ。」 探して見つけた所で本人も戻って来ないだろう。 「レイミは昨日はじめて人を殺めたそうです。」 だろうな。 今まで、力を隠して生きてきたんだ。 機会もなかっただろう。 「もし、レイミが人を殺める事が出来ないと言ったらどうしますか?」
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