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私はレイミの力を利用して宙へと投げ飛ばす。
レイミは空中で銃を撃とうとするが私の拳がみぞおちにめり込み受け身も取れず地面に叩きつけられた。
「がっ!!」
受け身が取れなかったレイミは悶絶している。
「接近戦に切り替えたのはよかったが肉弾戦が余りにも拙い。」
「…は…い。」
フラフラと立ち上がり身構える。
「もう一度お願いします!!」
それでいい。
「行くぞ。」
私とレイミは同時に地を蹴った。
「…ありがとうございます。アンジェラ」
あれから一時間…
エミルは銃を使わずに私と戦い続けた。
その結果、朝の晴斗以上に顔は腫れ上がり2、3ヶ所骨折している。
「はい、治ったよー。」
レイミはゆっくり立ち上がるが足下がおぼつかず尻餅をついた。
「レイミ、少し休んでいろ。傷が癒えても体力は回復しない。」
「…いえ、まだやれます。」
ふらふらと立ち上がろうとするレイミをアンジェラが肩を押さえて座らせた。
「レイミー。これは命令だよー?」
そう言われてレイミも観念して頷く。
「隊長て肉弾戦も強いんですね。」
レイミとの組み手をみた涼子が驚いた様に聞く。「水瀬隊長にいつもやらてるからてっきり魔術のみに長けてるのかと。」
私は加減するのが苦手だからあえて好き放題させてるが考えものだな。
確かに肉弾戦は苦手だが一応それなりにはやれる。
「かぐやは格闘のプロフェッショナルだ。
隊長の中だけなら私の肉弾戦はちょうど真ん中くらいの強さだな。」
「水瀬隊長が一番ですか?」
「いや、かぐやは3番目だ。二番隊隊長がトップだな。」
「さすが、最強ですね。」
感心したように涼子は言った。
間違いなく最強だな。
例え全隊長が相手でも奴はなんなく打ち倒すだろう。
…いや、今の私なら…
昔奴とやり合った時には死出の羽衣はなかった。
今やれば…
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