623人が本棚に入れています
本棚に追加
/312ページ
エミルはルナに指導されて魔力のコントロールの訓練をしている。
エミルは魔力を生み出すのが苦手らしく涼子との一戦で見せた能力も一瞬だけ魔力を放出したがそれも2メートルが限界。
「エミル、コントロールは考えなくていいです。魔力を放出し続けて下さい。」
エミルが放出した魔力をルナは片手で収束しては消滅させている。
「ぷは~!」
30秒後集中力を切らしたエミルはうつ伏せに倒れた。
「珍しいな特化型は魔力を生み出すなど容易に出来ると思うのだが。」
特化型は一つの属性しか生み出せない。
エミルの場合なら風の属性のイメージを頭に浮かべれば容易に生み出せるはず。
レイミは先程5種類の属性の魔力を生み出して撃ち出した。
一つの属性のみイメージすればいい特化型が如何に容易かわかる。
「やだな~隊長。できないから訓練してるんですよ?」
…何故、コイツはこんなに偉そうに言うんだ?
「隊長、風のイメージってどんな感じですか?」
「私が知るか。ルナに聞け。」
私も闇の特化型だ。
使えない属性のイメージなど考えた事もない。
「ルナさんの説明は頭がプシューてなります。」
ルナの説明は私も聞いた事があるがあれは頭が痛くなる。
以前私もルナの闇のイメージを聞いたが 神話の話しから始まり科学的な理論を聞かされた。
「隊長は闇の魔力をどう生み出してるんですか?」
助言にはならないだろうが
「一言で言うなら負の感情だ。」
闇のイメージは持ちやすい。
その為か闇の特化型は歴史に名を残す者が多い。
悪い意味でだが。
「ん~。風のイメージ…風、風、風、風~♪」
エミルはくるくる回り何か連呼している。
…ん
これは。
「待て。エミル=ガブリ…」
「風よ!!」
エミルが魔力を放出した。
最初のコメントを投稿しよう!