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「えええええ!」
目の前の光景に絶叫する。
エミルが放出した魔力は修練場を吹き飛ばした。
「…エミル=ガブリエフ。」
近くにいた私は羽衣の能力で防ぎ、ルナも能力を使い無事だが…
涼子と晴斗はガレキに埋もれた。
レイミはアンジェラが結界を張り2人とも無事だがかなり動揺している。
「すす、すいま…ピギッギャー!!」
レイミは私とルナに術を掛けられ悲鳴を上げて倒れた。
表情には出してないがルナもご立腹らしい。
どんなイメージをしたのか知らないがとんでもない威力だ。
「純、どうしますか?」
この惨状を言ってるのだろう。
…正直どうしようもない。
「逃げるか。」
「はい。」
私は涼子と晴斗を掘り起こし抱えて
アンジェラはレイミを抱えて
ルナはエミルを引きずってこの場を後にした。
教室には何故か爺がいた。
「爺、何故ここにいる?」
爺は既に戦闘モードに入っている。
「修練場が吹き飛ぶのをみてな。先回りしたんじゃ…この馬鹿者があああ!!」
爺のアッパーがクリーンヒットした私は天井に突き刺さった。
「今日は孫の誕生日じゃ。それに免じてこのくらいで勘弁してやるわい。」爺は教室を後にした。
…これで加減したのか?突き刺さった首を抜いた。
朝、晴斗がドアを突き破り、爺に天井に穴を開けられた教室は随分と風通しがよくなった。
「いやー。さっきは驚いたー。」
レイミを長椅子に寝かせたアンジェラは気絶しているエミルの頬をつねっている。
「純、エミルの訓練はもっと広い場所でないと出来ません。」
エミルの顔にマジックで落書きする。
…それ、油性だぞルナ。
広い場所か…
そういえば昴が空間隔離のアイテムを持ってたな。
「昴の所へ行ってくる。」
ルナにそう告げて昴のいる一番隊の教室へ向かった。
歩いて1分かからず昴の教室に着いた。
ドアを開けると当然ながら授業をしていた。
黒板には魔法と魔術の違いは何か?と書かれている。
「昴、星の欠片を貸してくれ。」
「純、急に入って来て何を言い出すんだい?」
前にも同じ事を言われた様な…
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