623人が本棚に入れています
本棚に追加
/312ページ
以前、昴が城を1ダース買える額でなら譲ると言ったので私はその日に用意して渡したのだが冗談だと売ってくれなかった。
その後、何度も譲ってくれと言ってるのだが首を縦に振ってはくれない。
「アンジェラ、木島 晴斗を連れて2番隊の修練場で訓練をしてくれ。」
アンジェラは返事をすると晴斗を起こして教室を出た。
レイミを覗くと気持ち良さそうに寝ている。
私は起きるまで待つ事にした。
目を覚ましたレイミは不機嫌だった。
あれから目を覚ます事なく今日の授業は終わった。
「どうして起こしてくれなかったんですかー。」
頬を膨らませて睨むが悪いのは起きなかったレイミだと思う。
「レイミちゃん、怒らない、怒らない。明日も訓練はあるよ!!」
訓練から戻って来たエミルはいい事でもあったのか。
レイミの頬を突っついて笑っている。
「純、エミルは8割方コントロール出来る様になりました。」
それでか。
朝の訓練から比べると大した成長だ。
晴斗の方はあまり成果が出てないのかアンジェラは私を見て手を横に振る。
ボロボロになった晴斗はアンジェラに治療してもらう事を拒み自分で治療魔法をかけている。
治療が苦手なのか晴斗の手のひらに集まった治療の光は今にも消えそうだ。「…戻りました。」
涼子が一番隊から戻って来た。
大分疲れているな、昴にしごかれたか。
昴がアクセサリーを貸す条件が涼子を一番隊へ預ける事だった。
昴は涼子を気に入ったらしく、どうしても手元に置きたい様だ。
昴に限らず隊長と言う人種は気に入った者はどんな手段を使っても手に入れたいらしい。
私もアンジェラを無理やり他の隊から引き抜き問題になったな。
あの時はルナ達にも迷惑をかけた。
最初のコメントを投稿しよう!