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数日後、燐が学校へ来た。
「よお、皆元気だったか?」
燐はアンジェラに連れられて教室に入るとルナの隣に座った。
レイミは喜んで燐に近づき四人で談笑し始めた。
「隊長。彼女は誰ですか?」
「彼女は燐。私の部下だ。」
エミルは燐に挨拶するが見向きもされず私を見て泣きそうな表情をする。
燐はエミル達と交流する気はないらしいがレイミが見かねてエミルを紹介する。
燐は不機嫌にエミルを睨む。
「私に挨拶はいい。久しぶりに仲間に会えたんだ邪魔するなら殺すよ?」
本気の殺意を向けられエミルはその場で腰を抜かした。
「燐、そう睨むな。エミル=ガブリエフは私の生徒だ。」
私の言葉にエミルの表情が明るくなる。
「部下じゃねぇんだろ?」
「ああ。」
エミルの表情が暗くなる。
燐はなら構わないだろとルナ達の方へ向く。
燐は仲間以外の者には冷たくあたる。
「燐。もう少し愛想よく出来ないのか?」
『あんたが言うな。』
教室にいる全員がハモった。
私は燐より愛想があると自信がある。
「電話だよー。電話だよー。」
携帯が鳴り画面を見ると爺からだった。
何も悪い事はしていないよな…。
私は電話に出た。
「なんだ?」
「急いで部下と儂の下へ来い。」
そう言うと電話は切れた。
…何か起こったか?
「片倉 涼子。昴の所へ行け。2人は自習だ。私達は爺の所へ行く。」
ルナ達は立ち上がり教室を出る私に続く。
「おいおい。まさか、復活して早々か?」
「かもな。」
レイミは何を言ってるかわかってないが燐達の表情からただ事ではない事は理解したらしい。
外へ出るとルナ移動術式の陣を描く。光が視界を遮り光が消えると私達は軍本部の前にいる。
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