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俺は彼女に向かい吠えた。
どうやら動きを止める事が出来るのは単体だけらしい。
魔法や陣を描く時間はない!
無数の魔力を生み出し暢紀に放つ!
「あはははは!無駄!無駄!!」
俺の放った魔力を速度を上げて避ける。
速い!
速度を上げたまま暢紀は彼女の心臓目掛けてナイフを突き出す。
「バイバイ!お嬢ちゃん!!」
「さようなら。」
ボッ!!
暢紀の突き出したナイフは彼女の胸に刺さる事はなかった。
彼女と接触する1メートル位手前で暢紀は火柱に包まれ羽衣だけを残してこの世から消えた。
「どうやら本物みたいですね。」
彼女は宙に舞う羽衣を取りどこか満足そうに言うと城塞へ戻っていった…。
…なんだ、あの強さは…。
あれ程の力があって一兵卒なのか?
「あは…はははは!」
五万の軍勢が消えた場所で
誰も居なくなった戦場で
俺は狂った様に笑い続けた。
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