首席とおちこぼれと天才と

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風雅への入隊は私達兵士にとって目標であり憧れである。 その風雅に入ってやる事がわからないなどと… 「面倒くさい奴らだ」 宗谷隊長は一言そう呟くと教室のドアに向かう。 「ついて来い」 宗谷隊長は教室を出て行った。 私達は慌てて追いかけ宗谷隊長の後に続く。 しばらく歩いて宗谷隊長は他の教室の前で足を止めた。 中からは笑い声が聞こえる。 どの隊か知らないけど少し羨ましいかも…… ガラッ。 教室に入った宗谷隊長は私達に中へ入れと言った。 「何の用かしら?」 そこには突然入ってきた私達に戸惑う生徒と美しい女性がいた。 「かぐや、ここの仕組みは説明したか?」 水瀬 かぐや 8番隊の隊長だ。 ……羨ましい程の抜群のスタイルだ。 「今から話す所だけど何故かしら?」 「こいつらにも聞かせてやってくれ」 「何言ってるの?仕事を放棄する気?」 そう言いながらも嫌ではない様にみえるのは気のせいかしら? 「ルナが見当たらなくてな。説明する奴がいないんだ」 バキッ!! 水瀬隊長は生徒の机に手を置いていた部分を抉りとった。 「ヒッ!!」 目の前の机を抉りとられた生徒が声を上げる。 「……ルナがいないから私にルナの代役をやれと?」 水瀬隊長の纏う空気が変わる。 「ちょっと待ったー」 アンジェラと呼ばれた彼女は二人に割って入ると水瀬隊長の耳元でコソコソと話しをしはじめる。 「…コホン。あなた達座りなさい」 水瀬隊長に言われ私達は空いている席に座る。 水瀬隊長の顔が赤くなってるのは何故だろ? 「アンジェラ、何を言った?」 宗谷隊長がアンジェラさんに聞いている。 「後で教えるよー」 アンジェラさんは今は教える気がないらしい。 「説明するわね」
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