首席とおちこぼれと天才と

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- - - - - - - - -- 「さて何人が戻って来るか」 私は教室に戻り生徒を待つ。 「一人か二人。戻って来てくれたらいいんじゃないー?」 タバコに火を付けてアンジェラが言う。 「そうだな」 部下は欲しい。 戦力が増えるという事はアンジェラ達の負担も軽くなる。 しかし足を引っ張る様な部下ならいらない。 鍛えるにしても20人という数は多すぎる。 「んー。さっきのかぐやさん結構本気だったなー」 笑いながらアンジェラは手のひらをパタパタさせる。 「大丈夫か?」 「大丈夫、大丈夫ー。まだ少し痺れてるけどー」 かぐやは部下の悪口を言われるのを極端に嫌がるからな。 かぐやでなくても気分がいいものではないが。 「失礼します!」 ドアが開き1人の女生徒が入って来る。 確か最初に教室に入って来た奴だな。 彼女の後に続き数人の生徒が入って来る。 その数……10人。 半分残ったか。 予想より大分多い。 「いいのか?」 生徒達に向けてもう一度確認する。 『はい!!』元気よく返事をする生徒達。 「歓迎しよう」 「ようこそ。三番隊へー」 コンコンコンコン。 「失礼します」 律儀にノックをしてかぐやが数人の生徒と入って来た。 「あなたの元生徒達の荷物を取りに来たわ。本人達は来づらいでしょうから」 かぐやの生徒が荷物を受け取り出て行く。 「……予想以上に人数が多い。かぐや、何か言ったのか?」 かぐやは別にと笑って出て行った。
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