首席とおちこぼれと天才と

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「かぐやに何を言われた?」 生徒達に聞いてみたが話す気配はない。 「エミル=ガフリエフ」 名前を呼ばれ背筋をピンと伸ばした彼女に視線を向ける。 「ダメです!水瀬隊長に黙っておく様に言われてます!ハッ!?」 慌てて口を両手で塞ぐエミルに生徒達の冷たい眼差しが向けられる。 「エミル=ガフリエフ。話せば私も質問に答えよう」 先程まだ何か聞きたい事があるようにみえたので私は交換条件を出した。 エミルは小さな声で話す。 「私が話したって言いませんか?」 「約束しよう」 そう言うとエミルは話しだした。 「……隊長は上手いって言われました」 意味がわからない。 「わかる様に話せ」 「えーと。だから隊長は兵士を育てるのが上手いって…」 …かぐやの奴。余計な事を。 「水瀬隊長は『私はあなた達の実力にあった任務は用意出来るけど宗谷隊長の様に能力を伸ばす事は出来ないわ』って」 生徒達は いや、かぐやは誤解している。 「付け加える様に水瀬隊長は言いました」 『もしあなた達の中に富や名声が欲しくて軍人になった子がいるなら。宗谷隊長の下にいるのが一番の近道よ。特に富はね』 以上ですと。エミルは絶対言わないで下さいと念を押す。 「安心しろ、約束は守る」 今の話しに私に聞かれてマズい所あったか? 「一つ、勘違いしている。私はお前達の能力を開花させるなんて大層な事は出来ないぞ?」 確かにある程度本質を見抜く事は出来るがそれは私でなくても隊長格全員持っているスキルだしな。 「じゃあ、アンジェラさんの話しは嘘ですか?」 何故ここでアンジェラが出てくる。 「嘘とは?」 エミルが続けて話す。
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