首席とおちこぼれと天才と

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「2年前、三番隊に入隊した時のアンジェラさんの強さはランクCだったと…」 ……その話しはアンジェラにとって面白くない記憶を呼び覚ます。 私が話しを止め様と声を出す前にアンジェラが先に話した。 「うん、そうだよー」 アンジェラは私に向かって大丈夫と合図を送る。 「ランクCのアンジェラさんが半年でランクAに上がり。今はランクSだと聞きました」 「うん、そうだよー」 かぐやの奴。他に言い方があっただろうに… わざとアンジェラの名前を出したな。 「宗谷隊長!わ、私も!強くして下さい!」 「勘違いするな」 少しだけ、いつもより大きな声を出した為かエミルだけでなく生徒全員がビクついたのがわかる。 「アンジェラが今の強さを手に入れたのはアンジェラに才能があったからだ。私は何もしてはいない」 くっ… かぐやの奴、人の傷口を抉るような真似をして楽しいのか? 「エミル=ガフリエフ。お前がどれだけの強さを必要としているのか知らないが。私に出来る範囲での助言はしよう」 少しだけ高ぶる気持ちを抑えるため深呼吸をする。 「次はエミル=ガフリエフお前の質問に…」 ガラッ。 「失礼します」 今までどこに居たのか入って来たのは見知った少女と…人形? 「ルナ、お前の隣にいるのはなんだ?」 「ミルクです。可愛いでしょ」 私を横切りアンジェラの横に座る。 「うわー。可愛いいねー!」 アンジェラはミルクに抱きつく。 「アンジェラ。ミルクは私の妹です。」 「お前に妹はいないだろ」 「さっき姉妹の契りを交わしました」 ダメだ。 話しが見えない。 ミルクに視線を向ける。 緑色の綺麗な髪、人形と間違えるほど小さな顔。 その表情からみるにルナに無理やり連れられて来たのだろう。 さっきから視点が定まってない。
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