623人が本棚に入れています
本棚に追加
/312ページ
ああ…。かなり脱線したな。
ルナとアンジェラはミルクをおもちゃに遊んでいる。
ミルクも先程とは違い何やら楽しそうにみえる。
「エミル=ガブリエフ。お前の質問に答えるんだったな」
「……ふえ?あっ!は、はい!」
ミルクにみとれていたか。
「えーと。質問です!」
エミルの次の言葉を待つがなかなか言わない。
「……何を質問したらいいんですか?」
「私が知るか」
この短時間で質問を忘れたのならエミルの頭は鳥なのだろう。
「あの、宗谷隊長。いいですか?」
手を挙げたのは涼子。
エミルが質問しないので一人くらい答えてやってもいいか。
「なんだ」
涼子はわざわざ立ち上がり話し始めた。
「私達はどういう基準で各隊に配属されたのですか?」
「わからん」
明らかに涼子は嫌な顔した。
言葉が足りなかったか?
「お前達の配属先は私達隊長にも知らされていなかった。おそらく人事がランダムに決めたのではないか?」
これで納得してくれただろう。
「納得出来ません」
…ええっ。
納得しろよ頼むから。
「私は入隊試験をトップ通過しました!その私が最下位の奴と……私と同じ隊にいるなんて納得出来ません!?」
……ああ。典型的なプライドの高い兵士だな。
こう言う奴はルナに任せて……
「純、私は忙しいので一人で対処して下さい」
見るとミルクの髪を三つ編みにしている。
当分、私一人で話さねばならないみたいだ。
「所詮、学校の試験だろ?差ほどレベルが変わるとは思わないが?」
私は軍隊学校に通ってないからよくわからないが。
1位とケツの差など変わりはないはず。
「私とあの女が同レベルって言うんですか!?」
涼子は顔を真っ赤にしエミルを指差す。
エミルは申し訳なさそうに顔を逸らした。
最初のコメントを投稿しよう!