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確かに私は涼子の……
いや、生徒達の実力を知らないが……
突出した魔力は感じられない。
「純、これに彼らの成績が載っています。……アンジェラ、そこ少しズレています」
「えー?あっ、本当だー」
ルナの机の上に無造作に紙が置かれている。
……今、ミルクの髪はツインテールになっている。
「ふむ……。片倉 涼子、確かにこの中じゃ実力はトップのようだな」
涼子は少し機嫌をよくしたか自信あり気に私をみる。
「だが所詮ランクはBクラス。総合でAランクだが自慢する程じゃないな」
涼子は目をつり上げ睨む。
…どうすればいいんだ。
褒められるランクじゃないし……
「宗谷隊長は軍隊学校に入った時のランクはいくらでしたか?」
別の生徒が質問した事に涼子も興味があるのか「あなたはきっと私より凄い成績で入ったんでしょうね?」と言う目で見ている。
「私は行ってないんだよ。軍隊学校に」
生徒達があ然とする中続ける。
ルナにこの話しは生徒達にはするなと言われているが……
ルナも何も言わんし構わないのだろう。
「私は7才の時に戦場に出て魔法や魔術は独学で覚えたからな。確か始めてランクを付けられたのは8才の時、ランクはSS+だったかな」
そもそも、イメージだけで私は魔術を使っているから覚えたと言うのもおかしいが……
私の話しを聞いた涼子は黙って席に座る。
よくわからんが納得してくれたか。
これでやっと先に進める。
「ではこれより。訓練を始める」
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