首席とおちこぼれと天才と

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涼子は長い時間考え 「……カレーライスを」 店員に注文をした後、涼子が話す。 「宗谷隊長、何故私達だけ食事に誘ったのですか?」 まあ、聞いて来るとは思ってたので正直に答える。 「お前達2人の仲が悪そうだったんでな」 2人の顔が強張った。 やはりか。 「……宗谷隊長は私達に仲良くしろと、そういいたいのですか?」 敵意剥き出しだな。 私に向かってではなく、エミルに向けてだが。 「まさか」 「では何故、私達だけを?」 「落ちこぼれのエミル=カブリエフが来週、トップ通過した片倉 涼子を倒す図が観たくてな」 涼子は馬鹿なと鼻で笑う。 「片倉 涼子。お前は勘違いをしているな。エミル=ガフリエフは力の使い方を知らないだけだ。能力だけでいうならお前より格段に上だ」 涼子の瞳の色が変わり反論しようとするがその時料理が運ばれて機会を奪われた。 エミルは極めて希少な能力の持ち主だ。 まあ、挑発する為にエミルを持ち上げたが……涼子の能力もかなりのレアだ。 「そうだ、来週まで行き帰りは常に共に行動しろ。命令だ」 そうすれば負けた時のショックも大きくていいだろ?と付け加えた。 エミルは喜んだが涼子は不満を表情に出している。 「分かりました。なら私が勝った時は彼女を他の隊へ転属させて下さい」 エミルは絶望的な表情をするが私はそれを了承した。 ここまでエミルを嫌う理由はわからないが、余程の事があったのだろうな。 その後、食事を終え教室を戻るまで誰も話す事はなかった。
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