首席とおちこぼれと天才と

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教室に帰って来た私はかなり不機嫌だった。 「まーまー。純、怒らないのー」 今、私はアンジェラに治療してもらっている。 「ふん」 「キャバル!ウヒ!ウヒョー!」 エミルは昼休み後、激しい訓練に奇声を上げながらも弱音も吐かない。 「ごめんなシャアい隊長!もう……ヒハ!言いませんから!」 弱音も吐かずよくやってる。 - - - - -- - -  昼食を済ませ校舎に戻ると、何故か生徒達は教室の前の廊下に立っていたが、気にせず教室のドアを開けた。 「純!」 ドアの先には腕を組み仁王立ちの爺がいた。 「なんだ爺?」 爺は私の胸ぐらを掴むと教室の中へと引っ張る。 「一体なん……」 ガシャーン! ……窓から放り投げ出された。 爺、ここ五階だぞ。 【死出の羽衣】発動 羽衣に魔力を込めると闇が蠢く、ゆっくりとグランドに降り立つと同時に空から爺が降って来た。 「貴様は……入隊式はサボるは……生徒を勝手にかぐやの隊に配属させるは……」 爺の気が膨れ上がり 服がビリビリ破れ落ちる。 「五番隊から兵士を引き抜くは……我が孫娘が描いてくれた絵を引き裂くは……どれだけ儂を怒らせる!?」 「待て、絵は三年前の話しだろ?」 「今日という今日は許さんぞー!!!」 爺の闘気が膨れ上がり地面が裂ける。 あまりの気迫に思わず身構える 「お待ち下さい、総大将!!」 今度は山田が降って来た。 ……どういう鍛え方をしたら五階から飛び降りて平気な体になるのか教えてくれ。 「総大将、俺も参戦しますぜ!?」 「うむ!共に奴を滅ぼそうぞ!」 ……筋肉マッチョが肩を組み合う姿を見て不快な気持ちになったのは私だけじゃないだろう。 しかし、本気でやる気か? 「山田、本気でやるのか?」 「無論だ!貴様を倒し妹は返してもらう!?」 妹の事はルナに言ってくれ。 「山田、爺がいるから私は結構本気でやるが……大丈夫か?」 「………………ノゾムトコロダ」 裏返ってるし声が小さいぞ。 「あら、楽しそうね」 声の主はかぐや。何故ここにいる? マズいな……この二人に加えてかぐやまで参戦となると相性が悪すぎる。 「純、手伝ってあげましょうか?」
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