首席とおちこぼれと天才と

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「普段ならこういった任務は三番隊には回されないが、私がお前の…お前達に経験を積ませるのも兼ねて回してもらった。レイミ=クリスマス、狗猿についてはどこまで知っている?」 レイミは少し考えてから答えた。 「常に集団で行動し生活をする。性格は好戦的で町を襲い人を食する事もある。群の長が倒されると散り散り逃げ、二度とその地には足を踏み入れないと聞いてます」 えっ、そうなのか? 「隊長、顔に知らなかったて書いてますが……」 「……いや、長を倒すとの下りは知らなかっただけだ」 昔、狗猿と戦った時は一振りで全滅させたからな。 狗猿は集団で行動するくらいしか知らなかった。 「町についたら支部に行き被害の状況を確認する」 「わっかりました!隊長!この剣に賭けて見事討伐してみせます!?」 急に張り切る晴斗とは逆にレイミは少し顔が曇る。 さて、見定めさせてもらうぞ。 レイミ=クリスマス。 - - - - - - - - - - ……面倒な事になった。 入隊して早々に任務だなんて…… しかも一番手……嫌でも目立ってしまう。 町へ着くと隊長に連れらて軍の支部へ行き被害状況などを聞いた。 幸いに負傷者は多数でてるみたいだけど死者はいない。 地方の……それもこんな小さな町に配属されている兵はランクCにも満たない者ばかり、狗猿に襲われたら一溜まりもないだろうね。 狗猿は単体の強さで言えばそこまで強くない。 けど常に集団で行動する為、ランクBの猛獣として軍が定めている。 兵達の話しから狗猿は町から二日程歩いた場所にある森林地帯から週に一度のペースで町を襲いに来るとの事。 私達はその日、支部が用意した民宿に止まった。 隊長は町の警護につき、私は木島君と狗猿のいる森林地帯へと向かった。
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