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火炎竜の生態はまだはっきりとわかってないらしく
研究の為に必要だからと任務とは別に依頼された。
「ねぇ、その任務ってさー」
私にコーヒーを自分とレイミには紅茶を淹れて来たアンジェラが椅子に座る。
「行く必要ないんじゃないかなー?」
「何故だ?」
アンジェラの言葉の意味を理解できず説明を求めた。
「さっき、怒々苑で話した事覚えてないのー?」
……何を話したかな。
レイミも心当たりがない様で私を見て顔を横に振っている。
「純、雅樹が今何してるって言ったー?」
あっ……。火炎竜とガチでやるとか言ってたな。
しかし、雅樹の戦闘力だと火炎竜は無理だと思うが……。
「あの、隊長。雅樹とは誰ですか?」
「お前と同じ私の部下だ。火炎竜を倒すと言って戻って来ない」
雅樹はいつも急におかしな行動を取る。
火炎竜の前は「今の僕なら疾風兎より速く走れる」とか言って二ヶ月帰って来なかった。
「隊長……。今……私の事部下って言いませんでしたか?」
レイミが目を丸くして私を見る。
そういえば言ってなかったな。
「レイミ=クリスマス、お前は今度から私の生徒ではなく部下として動いてもらう」
レイミを部下にする事はルナもアンジェラも賛成してくれた。
レイミの戦闘力と能力に文句はないとの事。
「あ、ありがとうございます!?」
涙を流して喜ぶレイミを「青春だねー。」と頷いてるアンジェラ。
しかし、雅樹が本当に火炎竜を倒しに行ったのならそれなりに勝算があるのだろう。
まさか……
「アンジェラ、レイミ、明後日から行ってもらおうと思ったが少し待ってくれ」
三日待って雅樹から連絡がない場合。任務に行ってもらうと話すと二人とも了解したがレイミは少しふてくされていた。
「話しは終わりましたか?」
いつから居たのか。ルナは袋一杯に入った飲み物をテーブルに置いて座る。
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