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「私の部下を顎で使うなよ」
「何を言うか。全ての兵士は儂の部下じゃ。…てかお前も儂の部下じゃろうが!」
「私は部下になったつもりはない」
バリアス王国の軍事最高責任者。
轟 鉄心。
この国の兵士達の頂点に立つ男。
実力は無論、一部を除き兵士達から絶大な人気を誇る。
国王からの信頼もあつい為、軍事事は一切を任せられている。
ちなみに一部の兵士に私が入る。
「そんなに儂の部下が嫌ならお前がこの席に座れ!英雄と呼ばれたお前なら皆も文句は言うまい!」
「めんどいから嫌」
爺とは仲が悪いがその力は私も認めている。
爺以外にこれほど上手く個性派揃いの兵をまとめられる者はいない。
「ふん!なら黙って従え!」
爺は紙を一枚取り出し私に見せた。
その紙にはデカデカと却下と判が押されている。
「私達を苛めて楽しいか?」
「儂をおちょくって楽しいか?」
その紙は爺に依頼した増員を要請する内容がかかれた書類だ。
「隊を預かる者として任務を遂行するのに必要な戦力を補充してくれと頼んでるのだが?」
「儂とてお前の働きに期待しているし、満足している」
総大将である爺を筆頭にして軍隊が存在する。
それとは別に爺が持つ直轄部隊「風雅」。
私はその一隊。
三番隊を預かっている。
風雅は11の部隊で構成されそれぞれ得意とする分野が違う。
三番隊は主に敵対国の対処。
戦争を生業にしている。
兵はいくらいても足りない。
なのに私の隊員はルナを含めてたったの4人しかいない。
小隊もいいとこだ。
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