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しばらくしてエミルと涼子が帰って来た。
エミルはニコニコと涼子と手をつなぎ笑っている。
涼子は何故かバツの悪い顔をしている。
「おかえりー」
アンジェラが二人に声をかけるとエミルはアンジェラにVサインを送る。
「二人とも席に座れ」
二人を席に着かせ話しをはじめる。
「今日は一つ私から報告がある。レイミ」
呼ばれたレイミが緊張した足取りで私の隣に立つ。
「レイミ=クリスマスは本日付けで正式に私の部下になった」
教室がざわめく中レイミが挨拶をする。
「あ、あの。皆さんより一足先に隊長の部下として働きますがこれからも今まで通り接してくれると嬉しいです」
(納得出来ません!?)
私を含め生徒達は涼子を見る。
「……何を期待してるんですか?」
皆に見られて不機嫌そうに目を細める。
「何もないのか?」
「ありません。レイミはレイミ。私は私です」
何があったのか随分と丸くなったな。
「まさか、プライドの塊の様な涼子ちゃんが一度負けた位でいい人になんてならないよねー?」
「アンジェラ、涼子に限ってそんな、べったべったな展開になんてなりませんよ」
よくわからんが馬鹿にしているんだろうな。
「あなた達私をからかって楽しいんですか!?」
『うん』
涼子はプルプルと震えるがそれ以上は言わない。
「授業をはじめるぞ」
このままでは何時まで続くかわからないのでとりあえず授業をはじめた。
「先週と同じ訓練を行え」
『はい!』
生徒達は元気よく返事をし訓練を開始した。
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