兵士のお仕事

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燐は当分、顔を出さないだろう。 魔力の使い過ぎで家で寝ているはず。 食事を摂ればすぐに回復するはず……何を遠慮しているのか。 「ただいまー。純、これ新しい依頼だってー」 アンジェラから数枚の紙を渡された。 どれもレベルの低い依頼ばかりだな……突き返すか。 じー。 「……なんだ?」 生徒達とレイミが私の前に集まって見つめる。 『行きたいです』 遊びに連れて行けと強請る子供か? 何か勘違いしているなコイツ等。 まあ、確かに危険な任務はないが…… 「連れて行ってあげればー?」 アンジェラの一言に瞳を輝かせて喜ぶ生徒達。 「なら班を作るからお前も連れて行け」 「えー?ならい…わかったー」 生徒達の涙を浮かべた顔に迫られアンジェラは了承した。 さて、どう分けるか……。 「壁に張り出す。好きな任務を選んで書き込め」 依頼の紙を張り出した。 ランクD 西地区 ブルーウルフの討伐 ランクD 東地区 海月蝙蝠の討伐 ランクC 北地区 毒オウムの捕獲 「どれでもいいが偏った場合は書いた順……」 私の話しも聞かず壁に張り出した任務を見て騒ぎ出した。 ちょうどいいかも知れんな。 ……人数を減らすには。
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