住人は、十人十色

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「あれマズイんじゃ?」 あくまでも冷静に、諏羅木に声をかけてみる。 やっぱり諏羅木も冷静だった。 「あ~、あの女は平気だ。さすがマフィアの女、アレス、だかんな。よく見てみれ、あの銃裁き。普通の女じゃ無理やろ」 「それ、なに弁?」 「おーい何の話?聞いてた?俺の話の内容は?」 とは言え僕にはあんまり関係ないしな。 諏羅木が平気つうなら、コイツの情報に多分嘘はないだろうし。マフィアの女…そんなの初めてみたから少し、ほんのちょっとだけ感動を覚える。 「カッコイイかも…」 軍服っぽいから女の軍人かとも思った。黒の長い髪の毛とか背高いし…キレイ系っていうやつだろう。 「女子か」 諏羅木にしてはキレのあるツッコミだ。成長したなと感じつつ、(諏羅木と会ってまだ一ヶ月しかたってないけど)アレスって人のダンスみたいなリズミカルな動きを眺めていた。
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