住人は、十人十色

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「おい、もういいだろ。そのうち会わせてやるから。行くぞ」 そう急かされ、足音を立てる諏羅木の背中を小走りで追う。 けれど、行くってどこかに用事でもあるのだろうか。大体一緒に動いてるから、特に「何故?」という違和感はないけど。 「あ、食い物は?水は?ちゃんと食えよ。ガリ」 「ガリじゃねえよ!…多分食ってる」 母親かっての… そういえば、親いないんだよな諏羅木も。なんだかんだで、似通っている面は少なくないんだな、俺ら。 「馬鹿かお前!口に生肉突っ込むぞ骨付きで」 振り返ったと思ったらコレだ。 「勝手にしろよ。つか、お前のほうが馬鹿だろ」
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