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火亜はそんな2人を見て一瞬だけ満足気な表情をするが、そんな表情も一瞬で唇を噛みしめた苦々しい物になる。
なんなら少し怒り気味、勢い余って持っていたチョークを折ってしまう。
そんな事もお構いなしに火亜は語気を強めながら話し出す。
「あの昼休みに私達は告白をしました、しかし!」
黒板の方を振り向き火亜は剣都の名から矢印を伸ばして『鈍感バカ!優柔不断野郎!』と書き込む。
「どうも剣都は私達の告白が本意では無くて、流れに身を任せた行為だと思ってます」
火亜の言葉に同意する様に頷く凛李と氷麗。
「そこから考えられる事は1つ!積極的にアプローチする。です!!」
力説する火亜に拍手をする2人。
「ここで私は提案したい事があります」
「それは?」
「これです」
凛李の問いかけに頷きながら、火亜は黒板にデカデカと。
『剣都にアプローチ同盟!!』
書きこんでドヤ顔をする。
「火亜先輩。それはどんな同盟なんですか」
「これは剣都へのアプローチに対する私達のルールを作りそれを守る。そんな同盟よ」
氷麗に良い質問をしたとばかりに力説を再開する火亜。
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