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…なんだろうか。聞き慣れた声、聞き慣れた喋り方。
まさかとは思った染岡だがやっぱり違うと思っている。
ただの幻…あいつがいるわけがない…
俺は歩き出そうとした。
が
トンッと俺の背中にふわりとした柔らかい何かがぶつかってきたのがわかった。
流石の染岡もボーッとしていたのでびっくりしたのだろう。
うわっと大きな声が出てしまう。
なんだか腰に違和感があると思い見てみると、細くて小さな白い腕が染岡の腰に巻き付いている。
はぁっはぁっと小さな息切れも聞こえる。
なにやら心地好い気持ちになった。
はっとした染岡はその腕を掴み、後ろを振り返った。
そこには…
吹「はぁっはぁっ……染岡くん!」
まだ息切れが続く。
ただ疲れただけでは無い。
吹雪も染岡に逢えた嬉しさと緊張が増してきているからだろう。
俺はその嬉しそうに微笑む吹雪を見て声が出なかった
…………………………っ!!?
これはありえない事だ。
何故吹雪がここにいる…何故今俺は吹雪と逢っている…何故今俺は吹雪に触れている事ができる…
?
??
???
わからない事だらけだ
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