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早く駆けつけたいところだが、とりあえずお姫様を救出することが先決だ。
その後はどうにかなる。
「お姫様、ちょっと怖いかもしれませんけど我慢してもらえますか?」
「え?」
「大丈夫絶対助けます。俺を信じて」
俺はお姫様の目を見て言う。
「はい!」
お姫様も俺の目を見ながら言う。
うん、いい返事。
俺は翼を羽ばたかせ、宙に浮きまたゴーレムに体当たりをし、お姫様を捕まえているゴーレムの右腕を掴んだ。
かなり荒いが、人質がいる以上下手な攻撃が出来ない。
その結果まず右腕を押さえ込むという結果になった。
よし、じゃさっき速攻で考えた技でも使って見ますか。
「ちょっと揺れるよ」
「え?」
俺はお姫様にそう言って、金ピカ男に言われた通りに、道を通っているとき考えたイメージの一つを想い浮かべ、魔力を集中すると、顔の前に、顔ぐらいの大きさの緑色に輝く魔法陣が出現した。
ちなみに魔力は口の中にたまるらしい。
数秒で充分な量の魔力がたまる。
それまでにゴーレムは何度も俺を引き離そうと左手で殴ったり、首を掴んできたり、足を蹴ったりといろんな事をして俺を引き離そうとした。
そして
「『鎌鼬!』」
ピシュッン、ピシュッン、ピシュッン、ピシュッン!
ザッシュ、ザッシュ、ザッシュ、ザッシュ!
俺が技の名前と共に出てきたのは、いくつもの鋭い切れ味の風刃がはき出され、ゴーレムの右腕を切り落とした。
「きゃっ!」
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