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そこまで言うと立ち上った、私ももういたたまれず立ち上った、二人を仕切るアクリル板に、両手を広げて張り付いた、その冷たいアクリル板を通して、母と娘の温もりを感じた…
唯、黙って泣き 合う二人の姿が夢の様だ
この、アクリル板さえなかったら抱き合って泣ける、二人を隔てるこの仕切りが憎い
「お母さん、どうしてたの?」
「色々あってさ、お前と別れ別れになってしまい、毎日毎日お前の無事を祈って生きて来た、美穂は私の事を恨んでるだろうなと何時も思ってた、今日も面会に来たけど、逢ってもらえないかなと心臓がドキドキしながら、ここに来たんだ、でもお前に一目逢う事が出来て、もう私は何時死んでも良い」
「何を言ってるのお母さん、私はこれから私にもお母さんが居るんだと、自慢して生きて行けるもん、お母さん、逢いに来てくれてありがとう」
二人の手の平は合わせたまま離れない
「お母さん、お母さん」
と、何度となく呼び返した
流れる涙はとめどなく流れ出る、母親の顔は涙でぐしょぐしょに濡れている
「さあ、お二人共座って下さい」
と、刑務官にたくされやっと椅子に座った
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