【彷徨】さまよう女

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「良かったはね、お母さんに逢えて」 「ありがとうございます、本当に嬉しいです」 と、礼を言って舎房に戻った その後、刑務官が面会に来た時書いた、母親の住所を入れて来れた ああ、こんな所でなければ、今すぐにでも飛んで行けるのに…身から出た錆か、お母さんは元気で居たんだ、これだけでも解っただけ良いと思わなければ…お母さんか… 早速、由美と麗奈に今日のことを手紙に書いて出した 多分二人も喜んでくれることだろう… 手紙を書こうと思っても、何から書いて行って良いのか解らない、唯、お母さん、お母さんと書き出すけれど、その後何を書いて良いのかも解らない しかし気を取り戻して書き出した 「お母さん」… 「私、今この手紙を 書くのに、お母さんと書ける事が今まで生きて来て一番の幸せです、先日は遠い所を面会に来てくれてありがとう、私は面会人の欄に母と書いてあったので、絶対誰かとの間違いだと思ってた、まさかお母さんが面会に来る何んて夢にも思はなかったから、でも私がここに居るのを聞いて来たって言ったけど、東京は広くて大変だったでしょう、本当にありがとう、今まで待っていた甲斐がありました、
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