【彷徨】さまよう女

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お母さんはこの人と十九歳の時に出逢い同棲を始めました、そして二十歳の時、美穂が生まれました、昭和41年の1月です、お父さんは既に他の女の人と結婚をしていて、お母さんは不倫妻でした、その為美穂はお母さんの籍に入れました、二才に成った頃お父さんは又、別な女の人が出来た、そして、その女の人が子供好きだと言う事で、美穂を連れて行くと言い出した、お母さんは絶対渡さないと頑張ったけど強引に連れて行かれてしまった、お母さんは美穂の事が心配で毎日泣いて暮らしていた、お父さんの実家に行っても家には帰って来ない、何処に行ったか行方不明だと言っていた、しかしその一年後お父さんとその女の人は自殺をしてしまった、これでもう美穂の行方は完全に解らなく成ってしまい、一緒に死んでしまったのかなと思ったりしていた、お母さんの行き場所、群馬、神奈川、埼玉、栃木とさまよい歩いて今は茨城に居る、あちらこちらをさまよい歩いている中にこんな年に成ってしまった、しかし、ふと新聞を見ると、写真と名前が出ていた、もしかしたらと 尋ねて見ると美穂だと言う事が確認された、
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