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安いのか、高いのかは、その人の取り方で違って来る
やがて年の瀬もせまって来る
いよいよ、判決が出る日が来た
殺人死体遺棄罪、主犯、白沢美穂39歳、懲役10年…
殺人死体遺棄罪、共犯、青山由美38歳、懲役6年…
死体遺棄罪同幇助、赤川麗奈36歳、懲役2年…
これで総てが終った
判決を聴いて舎房に戻ると、刑務官から処遇課に行くからと言はれて寒々しい気持ちで、後をついて歩く…処遇室に入ると、金線が座ってた
「さあ、ご苦労さん座って」
「ハイ、有難度うございます」
「今日君を呼んだのは、他でもない、ちょっと悪い知らせ何んだ、でもこれを隠して置くわけには行かないんだ…」
ええ…もしかして、別件でも出て来たのかなと思った…
「何んでしょうか?」
「じゃ気を落とさないで聞いてくれ、実は…君の母親が亡くなったんだ…」
「ええ…お母さんが死んだ…嘘でしょ、嘘でしょ、嘘だと言って下さいよ…お願いだから嘘だ、間違いだと言って下さい」
「いや、私の方でも調べさせたけど、間違いなく君の母親だと確認した…」
私は机の上に泣きふせた、見る見る机の上が涙で濡れて行く…
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