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「……いい子ですね」
「ありがとうございます。こいつの名前は、ジョイって言うんです。ジョイ、良かったな。お姉さんに誉められたぞ」
彼はベンチから立ち上がり、私とジョイの傍まで来てしゃがみこんだ。
「ジョイ、良かったな」と何度も言いながら。
……彼は気づいていないかもしれないけれど。
彼と私は、ジョイと目線を合わせようとすることで、かなり接近していた。
初めて話した人と、こんな至近距離にいるなんて……
本来ならば、危険なこと。
見知らぬ男性と話すことがまず危険だし。
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