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「そのリストバンド、つけてくれたのですね」
「え? あ……まぁ」
リストバンドをもらった次の日、やっぱり私と佐々木さんはいつもの公園のベンチにいた。
このリストバンドをつけていくかどうか迷ったけれど……もらった以上はつけないと失礼にあたるわよね。
何となく恥ずかしくて、左手につけたリストバンドを右手で覆い隠す。
そんな私に向かって佐々木さんは耳を疑うようなことを言った。
「とても似合っています。可愛いですよ」
「……可愛い? 私が?」
「はい、とても可愛いですよ。ピンクのジャージとリストバンドもよく合っていますし」
佐々木さんは満面の笑みで、何度も私を可愛いと言った。
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