初恋の君?

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「ってか何で学校に……」 「あれ?遥、知り合い?」 「まさか。 ……それより、早くケーキ屋さん行こ! 予約に間に合わなくなっちゃうし」 「あ、うん」  今この状況で明里に“実はあの人が昼話した初恋の人で……”なんて言えるわけない。  私だってまだ信じられないくらいで。昨日の今日で受け入れろなんて、そんな無茶です。  だから。  女子軍団に埋もれている今がチャンス。  今のうちに校門を出て、左に曲がればもう見つからな―――― 「あれ……。あ、遥じゃん!!」  ですよね。バレますよね。  露骨に顔を隠して歩いてたんですから。  私は振り向いた女子生徒からの強烈な視線を受けた。  なんで名前呼ぶのよ!!
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