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「ハハっ。
俺を笑わせたから、それに免じて謝るよ。
ごめんな、突然連れ出して」
「……妹、だなんて。
勝手に言われたら困ります……」
「……あぁ、アレな。
ああ言った方が色々と面倒なくなるから」
ふぅん。
「……“夏にぃ”に言われたら嬉しかったのになぁ……――」
「えっ？」
「なんでもないです」
夏にぃに、妹だなんて言われたら、きっと物凄く嬉しかったと思う。夏にぃがお兄ちゃんだったらな、と何度も何度も思ったくらいだから。
だけど。
例え隣にいる彼が夏にぃ本人だとしても、もうあの頃の“夏にぃ”じゃないんだ……。
その事実が、こんなにも私を混乱させる。
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