幽霊の出現

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ある秋の日のことである。 俺は、右手に持った血で濡れた包丁を見ながらため息をついた。 そして、顔を上げるともう一度ため息をついた。 なぜなら、目の前に幽霊となった妹が浮かんでいるからだ。 幽霊である確証は無い。 だが、目の前で死んだ人間が空中に漂っていたら、それは幽霊だろう。
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