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「あ…」
景色が戻ってきた。
もう暗くない。
僕はへたりこんだまま、変わりゆく風景ただじっと見つめていた。
だんだん気持ちが落ち着いてくると、僕はぽつりぽつりと話し出していた。
「…神様、僕はまだ死にたくなかったんです。
この前までは学校とか将来とか、面倒だとか思ってました。
そんな時、あっけなく友達に殺されて。
今こうして考えると、生きているうちにやりたかったこと、次々に出てくるんです。
数え切れないほど、もう、いっぱい」
神様は僕の話を何も言わず、しかし時々頷きながらしばらく聞いてくれていた。
「…神様、ここはまだ天国じゃないですよね。
なら僕は天国に行けますか?
天国ってどんなところなんですか?」
最後に僕は、神様に聞いた。
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