1.天国…?

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今の僕はと言えば、見事に死ぬ直前の姿だった。 とかさずにある寝癖、 学ラン、 そしてご丁寧にナイフは胸に突き刺さったまま。 生々しくどろりとしみ出た血は学ランを黒々と染めている。 あぁ、気持ち悪っ。 しかし、痛みは全くない。 きっと心臓も止まっているだろう。 そう言えば呼吸もしていない。 いや、呼吸という行為はしている。 なのに空気は肺をみたすことはない。 身体は無情にも生きる行為を続けていた。 しかし僕は死に、 やはりここは“あの世”というやつに違いない。 ならば、声は、出るのだろうか。
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