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「あ、お喋りしてる場合じゃないわ。
…って君、まだ胸にそんなもの刺してるの?」
そう言うなり、神様はためらいもなく僕に突き刺さっていたナイフを抜いてしまった。
「うわっ」
思わず目を見張って胸をみた。
……しかし痛みはこれっぽっちもない。
それはそれでなんだか気分が悪い。
ナイフが刺さっていた部分には、ぽっかりと穴が開いた。
まさか血なども滴り落ちない。
穴からはもしかしたら内臓が見えてしまうのではないかと思うほどだった。
さらにグロくなったぞ、これは…。
とりあえず、服でどうにかして隠しておこう。
「さ、急ぐわよ」
神様はくるりと向きを変えてまた同じように僕の腕を掴んで歩き始めた。
「あ、はい…」
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