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幽霊のさ迷う学校
10分ほど、中野とあやは黙ったままでいた。
しかし、クラブ内でも、実は結構会話をしたことがなかった二人は、次第に気まずくなってきた。
「ねぇ、知ってる?
ウチの学校の7不思議。」
あやが言う。
「えっ!
こんな時に何言うの!?近藤さん!!」
中野は目に涙をかすかに浮かべて、近藤あやを責める。
「…」
近藤あやは場違いな話しをしてしまった。
先ほどから怖くて怖くて、桜女子校の7不思議の幽霊を思い出して、一人不安にかられていたのだ。
「だってね、あるんだよお~。」
近藤あやは苦笑する。
近藤あやは気まずいとき、なぜかいつもペラペラしゃべりだしてしまう習性がある。
だからなおさら、七不思議を言わずにはいられなかった。
「マリーさんは第4の怪談なの。
でね、第1の怪談は、昔、ウチの学校が墓地だったってこと。
しかも、無縁墓地。」
近藤あやは恐怖に顔を歪ませる。
「無縁墓地?」
それで?と、中野が何の反応も示さず近藤あやをじっと見ている。
ーありゃ、怖くないの⁉中野‼‼
あ、そーだ。
ウチの学校ウラサイトに、学校の7不思議が事細かく書いてあったんだよね♪
これ見れば、ちょっとは共感してくれるかも🎵
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