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「我名は、セシル・E・カブリエル、その身に刻むです」
鎧からすれば何のこっちやだろう、さっきまで五十メートルは離れていた距離を一瞬で間合いに入り、振りかぶり放たれた拳は鎧を捕える、一応補足だか鎧は金属製だ、だがそれをセシルは貫いた。
ガシャンと崩れ落ちる。
鎧に意思があるのはわからないがそれを機に一斉にセシルに向かって行った。
鎧は剣を振り下ろすが当たらない。
寸前の所で避け、掌打を叩き込む、ソレだけで頭が飛ぶ鎧。
ある鎧は手刀で頭から真っ二つにされ、ある鎧は蹴られて周りの鎧を巻き込みながら吹き飛ぶ。
砕く、投げる、蹴る、斬る。
そうやってドームの中にバラバラの鎧が散らばっていった。
「あらかた壊しましたです」
残り四体、周りには数十体の鉄屑、傷一つないセシル、圧倒的である。
しかし
ガシャガシャと今まで倒した鎧達が動きだす、バラバラだったのが一つ一つ繋がって…一つになった。
「流石シェル様の人形です、一筋縄ではいかないです」
巨大な鉄の怪物が翼を広げる。
その頃白夜は
「あぁ生きてるって素晴らしい」
全てのトラップ全てにハマり、ある意味偉業を成し遂げていた。
「それにしてもレトロなトラップばっかりだな…いや、だからこそ吸い込まれるようにハマってしまう」
そう言いながら歩いていると。
「…。」
目の前にはバナナの皮。
いや、いや、いや、これはないでしょ、明らかにトラップじゃん。
横になんか爆発しそうな箱置いてあるし、期待されても踏まないよ俺。
ツルンッ
チュドオォッーーーーーン
それは見事な勇姿だったと言う…
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