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俺が怪物に対して好感度を上げた所でセシルも怪物の存在を思い出したようだ。
「そういえばまだ私のターンのままでしたです、今の私は少々虫の居所が悪いので手加減はなしです」
セシルの拳が燃え上がる、禍々しい何かが腕に巻き付き更に炎が勢いを増す。
セシルが怪物に向かって跳ぶ。
怪物の真上、天井まで上がったセシルは天井で踏み込み、構え、そして自分ごと拳を叩き下ろした。
その場の音が消失する…何も聞こえない…ただ光に包まれた
まだ耳鳴りがします、明らかにやり過ぎでしょセシルさん。
確かに怪物は跡形もなく蒸発した、でも明らかに俺まで殺ろうとしてたよね。
チッ って舌打ちしたの知ってるよ。
怪物と共に周り半径五十メールが抉れて、綺麗に消滅していた。
多分被害を最小限に抑えたのだろう、こいつの力はこんな生易しいものではない…
「まぁそれなりには楽しめたです」
腕を組み、どや顔で爆心地に仁王立ちのセシル。
拳に揺らめく紅蓮の炎…
ザザッ…
「……ありがとう……」
不意に頭の中に声が響く
ザザッ…
「…これが最後だね…」
何処となく懐かしい声…過去の記憶?…
ザッザー…
「… によろしくって伝えて…」
頭が痛い…意識が…
…ザッザーッ
「 …またね、お兄ちゃん…」
ブッン
不思議にこの言葉が頭にうかんだんだ
もう少し待ってろな、華紅弥…
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