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薄暗くじめじめしていて、リアル描写をすれば見たこともない虫が壁を這ってたりするわけですよ。
そこにセシルと俺は土下座をしているわけで。
「何故此処にいるのかと聞いているのですわ」
俺はかくかくしかじかと事情を説明する。
「かくかくなんたらではわからなくってよ」
頭踏まれました。
馬鹿なッ、これを言えばあっという間に相手に事情が伝わるという魔法の言葉だぞ。
「シェル様、実は私クソムシさんに此処に連れて来られたんです(涙)」
おい待て
「嫌がる私を、えぇやないか、えぇやないか、と言って此処に連れてきてです、胸をもみくちゃにして、泣いている私に手を触れて、そして……(涙)」
待て、待て、確かに胸をもみくちゃにした事は認めよう、泣かしもしたし触りもしたけど…あれ?俺が悪いのか?
何かそう言われれば俺が悪い気がする…
生まれて来てごめんなさい。
「事情はわかりましたわ、セシルは上に上がってください、私は白夜と大事な話がありますわ」
あの時のセシルの顔は忘れない。
お前がキラかッ
アァーーーーーーッ。
悲痛な叫びが地下に響く、その叫びは夜まで絶える事はなかった。
いや~何も覚えてません。
人間て不思議だよね生きるために忘れた方がいい記憶を改ざんしたり封印したり出来るんだから。
まぁそれだけの事をされたと思うだけでもキツイ所だ。
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