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「ねぇクソムシさん、クソムシさん、貴方は何でそんなに気持ちが悪いですか?」
「…」
「シカトすんな、クソムシがです」
「…」
「もう…グス、私の事…グス、嫌いに…グス、なったんですね…クス」
ウゼー、そして最後笑ってるだろお前。
誰だこいつを優しい奴だと言ったのは、此所に連れて来い。
あっ俺か…
「いい加減機嫌直すですよ」
「今回ばかりは許さん」
「胸揉ませてあげるですよ」
「マジで?」
「嘘ですよ、気持ち悪いです」
こんちくしょッ
もうしらんぞ
「でも今日は楽しかったたです、これは本当ですよ」
俺は黙って聞く
セシルは静かに続ける
「この城に来るまでは私はずっと一人ででした、物心ついた時からずっとこの拳で壊し続けて人々からは恐れられ、ちょっと他の人とは違うからと迫害されそれが当たり前だと思ってたんです」
「でもシェル様に出会って、ノイ、貴方に出会って初めて自分より大切だと思えたんです、皆大好きなんです、だけど恐いんですよ…また一人になるんじゃないかって…おかしいですよね?前まではそれが当たり前だったのに…ダメですよね?今までいっぱい、いっぱい壊して来て自分だけ幸せになろうだなんて…」
涙が頬を伝う
あぁこいつは俺と同じなんだ…
だけどこんな時なんて言ったらいいか言葉が見つからない…
だけど…
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