サイレントガール

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隣りには黒い髪が腰まで伸び、年は同じくらいだろうか若い綺麗な美女が居た。 ふむッふむッといいながらピンクな本をガン見している、しかも手には結構ハードな…うぁ… すると目線に気が付いたのかこっちを見てきた。 「なぁ、一つ聞くが男は縛られたり叩かれたりすると喜ぶ生き物なのか?」 いきなり何なんだ?初対面の奴に普通に声をかけて、男は皆Mなのかと真顔で聞く彼女… だが答えよう。 「それはあくまで人それぞれだ、確かに叩かれ縛られる事でエクスタシーを感じる男性もいる、そしてその逆も然り、だが大切なのは男性女性お互いが理解しあってる事が大切なのだよ、そして結論、俺は縛られたり叩かれたりするのは嫌いではない」 本当はノーマルだが君にされるなら喜んでMになろう。 「そうなのか、男という生き物は気持ち悪いのじゃな」 あれ?初対面の女性に気持ち悪いって言われちゃった…それに何やら男性に対してよくないイメージを彼女に吹き込んでしまったらしい。 ふぅっとため息を付いて本を戻し、俺に「ありがとう」と言うとスタスタと帰ってしまった。 なんだったんだあの女?変な奴だが美人だった…名前聞いとけばよかったな。 クイッ、っと服を引っ張られる、そこには本を買ったのか紙の袋を持って立っているノイ。 そして俺の手のあるピンク色の本を凝視している。 「…。」 「…。」 気まずい…何か言ってくれノイ。
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