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(桜子は社会の波にもまれてもまれている…)
そう思うと、今まで安穏と高校生活を送ってきて、今でも宙ぶらりんな自分がひどく子供のように思えた。
苦悩している彼女の横顔がどことなく大人びているように見えて、少し羨ましいような、妙な気持ちになった。
俺は、いつの間にか前よりも真剣に話を聞くようになっていた。
桜子の顔を覗き込み、もう一度聞き返した。
「パチンコ勝負って、何?」
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