2.

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聡史の顔がちょっと険しくなる。店長と盛り上がってるんだから、別に私が帰っても問題ないじゃん。 でも一応、申し訳なさそうな顔で店長には頭を下げた。 「残念だけど、また。」 財布を出すと、聡史がそれを制した。 「今度奢ってくれ。」 「…分かった。」 私が立ち上がると流れるような動作でカウンター内から出てきた駿君が扉まで誘った。 扉を優雅に開けた駿君が自然な流れで私の耳元に唇を近付ける。 「よそ見せず真っ直ぐ帰ってね、美佳子さん。」 「駿君こそ…」 私が軽く睨みを利かせると駿君は微かに笑った。 「だから、来なければ良いって言ったに。」 扉から出た私に引き続き、外に出た駿君の背中で扉がパタンと閉まる音。
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