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ジムに入って軽くストレッチをして、ルームランナーに乗る。
ゆっくりと速度を上げながら外の景色を眺める。
10分も走ると、アドレナリンが出てくるのか楽しくなってくる。
息は上がってくるが、考える余裕がなくなってくるから走るのは好きだ。
30分ほど走ると今度はもっと刺激が欲しくなる。
走れないくらい身体の限界まで。
速度を上げ、角度も上げ、私は無心に走り続ける。
60分走って私はルームランナーを下りた。
近くのベンチに腰を下ろすと、首からICカードをぶら下げた、ジムのインストラクターの男性が近付いてくるのが視界の端に映った。
「こんにちわ、遠藤さん。」
見たことはあるが話した事は一度もない。
「…こんにちわ。」
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