1.

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私が訝しげな表情をしていた事に気が付いたようで、彼は私を見ながら微笑んだ。 スポーツマンらしく黒髪単髪だが、筋骨隆々なタイプではなくどちらかと言うとボクサー体型のようで、スラッとしている。 年は私と同じくらいに見えた。 「時々ジムに来て、凄い勢いで一時間走るだけ走って帰るでしょ?」 「あぁ…そうですね。」 私が苦笑いをすると、彼はニコッと笑った。 「松原と言います。」 「宜しくお願いします。」 何と言って良いのか分からず、それだけ伝えるとペットボトルを手にとり場持たせに口をつけた。 だが、松原君は全く気にしていないらしい。 私をジッと見ている。 チラッと彼を見上げると、満面の笑みを浮かべた。 片えくぼがキュートだ。
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