物語の始まり、いわゆるプロローグ

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 見るだけなら何度か見たことあるけど、改めて紹介するってのは初めてだな。美華の態度とか、ちょっと見物かも。  美華の家に到着。過程が省かれてるのは気にしない。  美華の部屋は普段の学校での状態から考えると似つかわしくない部屋だ。そこまで言うほどではないかもだけど、普通に可愛い部屋で、少なくとも質素とかそういう言葉とは縁がない感じだ。 「美華の部屋、久しぶりだねー」 「1ヶ月と12日ぶりなのだ」  美華の記憶力に僕は賞状を送ろうかと思ったが、手元に紙やペンがないため断念。  やはり誰もいないからね、美華の部屋でうふふな展開が開かれない。僕の自我の問題が発生しそうだから。とは言っても美華は僕の腕に抱きついてるんだけど。  ふとリモコンが目に入ったので、電源ボタンを押し、画面の向こうのグルメレポーターとこんにちは。いや、こんばんはかな。  チャンネルを回しているうちに、結構近場の高校が火事になったニュースがやっていた。 「へー学校が火事かー。世の中物騒ですなー」
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