物語の始まり、いわゆるプロローグ

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 申し遅れた。僕の名前は佐藤 文彦(サトウ フミヒコ)。夢と希望に満ち溢れた高校2年生だ。最近絶望的な未来しか見えない気がするのは気にしない。  そう、それと僕は普段からこんな口調はしていない。冒頭だからやっぱ緊張――ギャーッ!!  僕の視線に気付き、視力の低下とかそんなん全く気にしないで問答無用に目潰しをくらわしてきた目の前の女の子は宮澤 美華(ミヤザワ ミカ)。夢と希望(ry  しつこいようだけど、僕の彼女。自慢ではないよ。多分。 「じろじろ見ないで。気持ち悪い」 「気持ち悪さも僕のステータスであり、唯一の存在理由さ――「ふんっ!!」 「ギャーッ!!」  続けてマイハニーとでも言おうかと思った時に、すかさず目潰し第2陣の襲撃にあった。『ギャーッ!!』だなんて典型的なセリフ口に出したくなかった!!もうお婿に行けな(ry  大事な事だから2回と言わず3回言っておこう。こんな人の事を人と思ってくれてるか分からない子だけど、僕の彼女だ。sheではないよ。  ただこれも一時の我慢なのさ。学校、クラス、はたまた彼女の家族さえも知らないであろう姿がこの子にはある。
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